【広島】瀬戸内から山間部まで!車中泊スポット徹底ガイド&快適に旅するヒント
瀬戸内海に浮かぶ美しい島々、歴史情緒あふれる街並み、そして中国山地の豊かな自然。魅力あふれる広島県は、車中泊での旅にぴったりのエリアです。気の向くままに移動し、絶景ポイントで休憩したり、その土地ならではのグルメを楽しんだり。自由度の高い車中泊なら、広島の多様な魅力を存分に味わうことができます。
しかし、「広島で車中泊ってどこができるの?」「どんなことに注意すれば良いの?」と感じている方もいるかもしれません。この記事では、広島県で利用できる様々な車中泊ポイントの種類と、それぞれの特徴、そして広島での車中泊をさらに快適で安全にするためのヒントや重要なマナーについて、詳しく解説します。
あなたの広島車中泊旅行計画に、ぜひお役立てください。
広島県で車中泊をする魅力
なぜ広島県は車中泊旅におすすめなのでしょうか。その魅力は多岐にわたります。
まず、なんといっても瀬戸内海の美しい景観です。しまなみ海道を渡りながら多島美を眺めたり、海沿いの道を走って潮風を感じたり。海岸線には道の駅や公園なども点在しており、立ち寄って景色を楽しむのに最適です。
また、広島には二つの世界遺産があります。厳島神社の神秘的な雰囲気や、平和記念公園で歴史に触れる旅も可能です。これらの主要観光地へのアクセスが良いエリアにも車中泊の選択肢は存在します。
一方、県北部には中国山地の雄大な自然が広がります。温泉地も多く、旅の疲れを癒すことができます。四季折々の景色を楽しむキャンプ場なども点在しており、アウトドアと組み合わせた車中泊も人気ですし、ブドウ狩りなどの農業体験ができる場所もあります。
さらに、広島グルメも車中泊旅の大きな楽しみです。ご当地のお好み焼きや尾道ラーメン、新鮮な海の幸、山の幸(ジビエなど)、そしてレモンをはじめとした柑橘類やフルーツ、美味しい日本酒など、道の駅や現地の飲食店で気軽に味わえます。車内に簡単な調理器具があれば、地元の食材を調達して楽しむことも可能です。
このように、海・山・歴史・グルメと、多様な魅力が凝縮された広島県は、車中泊で自由に巡るのに最適な環境と言えるでしょう。
広島県内の多様な車中泊ポイントを知ろう
広島県内には、旅のスタイルや求める設備に応じて様々な種類の車中泊ポイントがあります。それぞれの特徴を理解し、上手に選びましょう。
1. RVパーク:設備充実の安心空間
「快適に安心して車中泊ができる場所」として日本RV協会が認定しているのがRVパークです。車中泊向けに整備されており、有料で利用できます。
- 特徴:
- 電源設備が利用できる場所が多い(車内で家電を使いたい場合に便利)。
- 整備されたトイレや洗面台がある。
- ゴミ処理が可能(有料の場合あり)。
- 温泉施設やレジャー施設などに併設されていることが多い。
- 区画が決められており、比較的プライバシーが保たれやすい。
- メリット: 安心して快適に夜を過ごせる、設備が充実している。
- デメリット: 有料であること、人気の場所は予約が必要な場合があること。
- 広島県内のRVパーク例:
- 宮浜温泉RVパーク(廿日市市): 宮島観光の拠点にも便利な温泉併設のRVパーク。瀬戸内海の景色も楽しめます。
- RVパーク豊平どんぐり村(北広島町): 道の駅に併設されており、設備が整っています。
- RVパーク 君田温泉 森の泉(三次市): 温泉施設に併設されており、入浴と車中泊を兼ねられます。
- その他、道の駅湖畔の里福富(東広島市)、瀬戸田サンセットビーチ(尾道市)、くらはしカープビーチ(呉市)などにもRVパークがあります。
- 探し方: 日本RV協会公式サイトや、くるま旅公式WEBサイトのRVパーク一覧などで詳細や予約方法を確認できます。
2. 道の駅:気軽に立ち寄れる休憩拠点
国土交通省に登録された道の駅は、休憩や情報収集に便利な施設です。駐車場での車中泊(仮眠)は広く行われていますが、あくまで「休憩施設」であることを理解しておくことが重要です。
- 特徴:
- 24時間利用可能な駐車場やトイレがある場所が多い。
- 地域情報や観光情報が得られる。
- 地元の特産品販売や飲食店がある。
- 無料で利用できる場所がほとんど。
- メリット: 旅の途中で気軽に立ち寄れる、情報が得やすい、費用がかからない(基本)。
- デメリット: あくまで休憩施設であり、宿泊を前提とした設備(電源、ゴミ箱など)は期待できない。夜間でも車の出入りやアイドリングがあり、騒がしい場合がある。車中泊自体を禁止している道の駅も存在する。
- 広島県内で車中泊に触れられている道の駅例:
- 道の駅 湖畔の里福富(東広島市): 広大な敷地に施設が充実しており、RVパークも併設されています。
- 道の駅 豊平どんぐり村(北広島町): こちらもRVパークが併設されており、温泉施設もあります。
- 道の駅 スパ羅漢(廿日市市): 温泉施設を併設しています。(ただし、車中泊禁止という情報も見られますので、最新情報は必ずご確認ください。)
- 道の駅 来夢とごうち(安芸太田町): 山間部にあり、自然豊かな環境です。
- 利用上の注意:
- 「休憩」のための利用を原則とする: 長期滞在はせず、数時間の仮眠に留めるのがマナーです。
- キャンプ行為は絶対にしない: テント設営、テーブル・イスの展開、火気使用などは禁止です。車内で静かに過ごしましょう。
- 騒音・アイドリングに配慮: 周囲の迷惑にならないよう、静かに過ごし、エンジンは停止しましょう。
- ゴミは必ず持ち帰る: ゴミ箱が設置されていない場合がほとんどです。出たゴミはすべて自分で持ち帰りましょう。
- トイレを綺麗に使う: 次の人が気持ちよく使えるよう、綺麗に利用しましょう。
3. オートキャンプ場:自然を満喫できる選択肢
オートキャンプ場は、本来キャンプを楽しむための施設ですが、オートサイトなどの区画で車中泊が可能な場合があります。
- 特徴:
- 自然豊かな環境にあることが多い。
- 炊事場、トイレ、シャワーなどの設備が整っている。
- アクティビティ(釣り、カヌー、トレッキングなど)を楽しめる場所がある。
- 有料施設であり、利用には予約が必要な場合がほとんど。
- メリット: 自然を満喫できる、設備が整っている、アウトドアレジャーと組み合わせやすい。
- デメリット: 料金が比較的高い、予約が必須の場合が多い、純粋な車中泊目的としては設備が過剰な場合がある。
- 広島県内のオートキャンプ場例:
- 備北オートビレッジ(庄原市): 高規格なオートキャンプ場で、設備が非常に充実しています。
- 大鬼谷オートキャンプ場(庄原市): アスレチックなどのアクティビティも楽しめるキャンプ場です。
- キャンプ&コテージ フォレスタ広島(安芸高田市): 広島市内からも比較的アクセスしやすい山と湖畔のキャンプ場です。
- 野呂山キャンプ場(呉市): 瀬戸内海を見下ろせる景観の良いキャンプ場です。
- その他、多数のオートキャンプ場があります。
- 利用上の注意:
- 必ず公式サイトなどで「車中泊が可能か」「利用できるサイトタイプはどれか」を確認し、予約しましょう。
- キャンプ場のルールや時間を守って利用してください。
- 情報源としては、キャンプ場検索サイト「なっぷ」などで設備や予約状況を確認できます。
4. 温泉施設・スーパー銭湯の駐車場:旅の疲れを癒す
一部の温泉施設やスーパー銭湯では、利用客向けに駐車場での車中泊を許可している場所があります。施設を利用することが条件となることが多いです。
- 特徴:
- 施設で入浴してそのまま休める。
- 利便性が高い場所にあることも。
- メリット: 旅の疲れをすぐに癒せる、衛生的。
- デメリット: 施設の利用が条件となる場合がほとんど。営業時間外は施設が利用できない。
- 広島県内の例:
- 尾道平原温泉 ぽっぽの湯(尾道市): 温泉利用を条件に車中泊が可能とされています。
- 賀茂川荘(竹原市): こちらも駐車場が車中泊スペースとして提供されています(Carstay経由など)。
- 利用上の注意: 必ず事前に施設に確認し、利用条件(施設の利用必須など)やルールに従ってください。情報源としては、各施設の公式サイト(例:尾道平原温泉 ぽっぽの湯 車中泊情報)や車中泊関連の情報サイト(例:賀茂川荘【第3駐車場・電源あり】|Carstay)で確認できます。
その他の場所について
公園や商業施設の駐車場なども考えられますが、これらの場所での無許可の宿泊はトラブルや問題になる可能性が非常に高いため、原則として推奨できません。 短時間の休憩に留め、宿泊は必ず許可された場所を利用しましょう。
広島での車中泊を計画・実行するヒント
広島県での車中泊を安全かつ快適に楽しむために、いくつかの計画や準備、工夫があります。
(1) 場所選びのポイント
- 旅の目的: 観光地巡り、自然散策、温泉巡りなど、旅の目的に合わせてアクセスしやすい場所を選びましょう。
- 必要な設備: トイレの有無、24時間利用可能か、電源が必要かなどを考慮してポイントの種類を選びます。
- 周辺環境: 買い出しができるコンビニやスーパー、食事処、入浴施設が近くにあると便利です。
- 安全性: 周囲の明るさ、人の気配、治安などを考慮し、安心して夜を過ごせる場所を選びましょう。特に女性一人での車中泊は慎重な場所選びが必要です。ハザードマップなども事前に確認しておくと安心です。
(2) 情報収集の方法
- 公式サイト: RVパーク、道の駅、キャンプ場、温泉施設などの公式サイトで、設備、料金、ルール、予約方法などの正確な情報を確認します。
- 車中泊情報サイト/アプリ: RVパーク公式サイト、くるま旅、Carstay、なっぷなどの専門サイトやアプリで、広島県内の施設を検索したり、利用者の口コミを参考にしたりできます。
- 個人のブログやSNS: 実際に訪れた人のリアルな体験談や写真が参考になる場合がありますが、情報が古い可能性もあるため、複数の情報源で確認することをおすすめします。
(3) 事前の準備
- 車両の点検: 長距離移動の前に、タイヤの空気圧、エンジンオイル、バッテリーなどを点検しましょう。
- 必要な装備:
- 寝具: 快適に眠るためのマット、寝袋、ブランケットなど。車内の段差を解消する工夫も重要です。
- 目隠し: 窓を覆うシェードやカーテン。プライバシー確保と防犯、外からの光や冷気/熱気の遮断に役立ちます。吸盤で簡単に取り付けられるものや、車種専用設計のものなどがあります。
- 電源: ポータブル電源があると、スマートフォンの充電、小型扇風機/電気毛布、車載冷蔵庫などの利用に便利です。消費電力と容量を考慮して選びましょう。
- 照明: LEDランタンやヘッドライトなど。車内用と外での移動用にそれぞれあると便利です。
- 調理器具: 簡単な食事を作るなら、ポータブルコンロ、クッカー、カトラリー、クーラーボックスなど。ただし、使用場所のルールを確認し、火気厳禁の場所では使用できません。
- 水: 飲料水や手洗い用の水を十分に用意しましょう。
- ゴミ袋: 出たゴミを持ち帰るために必須です。分別用の袋もあると便利です。
- ウェットティッシュ/除菌シート: 手拭きや簡単な清掃に役立ちます。
- 携帯トイレ: 緊急時やトイレが遠い場合に備えて用意しておくと安心です。処理方法も確認しておきましょう。
- 非常用品: 予備の食料、水、救急セット、懐中電灯、モバイルバッテリー、ブースターケーブル、牽引ロープ、軍手、簡単な工具など。
(4) 快適に過ごす工夫
- 駐車場所: できるだけ平らで、他の車の出入りや照明、騒音源(自動販売機、トイレの換気扇など)から離れた場所を選びましょう。傾斜がある場合は、ブロックなどで車体を水平にする工夫も有効ですのですだれなどを用意しておくと便利です。
- 換気: 就寝時も多少窓を開けるか、網戸付きの窓、あるいは換気ファンを使って空気を循環させましょう。夏場の熱中症対策や、冬場の結露対策にも重要です。防犯対策として、完全に窓を開け放しにしない工夫が必要です。
- 防寒・遮熱: 夏はシェードやすだれで日差しを遮り、携帯扇風機やクールタオルなどを活用します。冬は厚手の寝具、電気毛布、カイロ、断熱シートなどで暖かく過ごしましょう。エンジンをかけっぱなしにして暖房を使うのはマナー違反であり、危険です。
- 食事と入浴: 事前に近くの飲食店や入浴施設(温泉、スーパー銭湯、コインシャワーなど)を調べておくとスムーズです。特に温泉施設併設のポイントを選べば、移動なしで入浴できます。
- トイレ: 24時間利用可能なトイレがある場所を選び、夜間の利用時も静かに素早く済ませるなどのエチケットは守りましょう。携帯トイレを用意しておけば、深夜や早朝、また渋滞時などにも安心です。
- 睡眠環境: 騒音が気になる場合は耳栓を、光が気になる場合はアイマスクや窓の目隠しを徹底しましょう。
(5) 安全対策
- 防犯: 就寝前は必ず全てのドアと窓がしっかり施錠されているか確認しましょう。貴重品は外から見えないようにし、可能な限り肌身離さず持つか、隠し場所に保管します。人通りの少ない場所や治安に不安がある場所での車中泊は避け、できるだけ他の車が停まっている、管理された場所を選んだ方が安心です。不審な人物を見かけたり、不安を感じたりした場合は、すぐに安全な場所に移動する判断も重要です。
- 防災: 滞在予定地の天気予報は必ず確認し、大雨や強風などの悪天候が予想される場合は、無理せず安全な場所(屋根のある駐車場、商業施設、実家など)に移動する判断をしましょう。滞在場所周辺の土砂災害警戒区域などのハザードマップも確認しておくと、より安心して過ごせます。
- トラブル回避: 飲酒運転は絶対にしないことは言うまでもありません。見知らぬ人に不用意に旅行計画や個人情報を話したり、車内を見せたりしないようにしましょう。地域住民の方々や他の利用者の方々への感謝の気持ちを忘れず、敬意を持って接することがトラブルを避ける上でも非常に重要です。
車中泊における重要なマナーと注意点(改めて)
快適で楽しい車中泊を今後も続けていくためには、利用者一人ひとりがマナーを守ることが何よりも重要です。残念ながら、一部の利用者のマナー違反により、道の駅などで車中泊ができなくなってしまうケースも発生しています。持続可能な車中泊文化のために、以下の点を常に意識し、実践しましょう。
- 「宿泊」ではなく「休憩」という意識を徹底する: 道の駅やSA/PAは、本来長時間の休憩や仮眠を目的とした施設です。キャンプ場やRVパーク以外では、生活の場として長期滞在することは避けましょう。
- キャンプ行為は絶対にしない: 駐車場内でテントを張る、タープを広げる、テーブルやイスを出して飲食する、バーベキューや焚き火などの火気を使用する行為は、多くの場所で禁止されています。車内空間で静かに過ごすのが基本です。
- ゴミはすべて持ち帰る: 持ち込んだものや、車中泊で発生したゴミは、原則として全て自分で持ち帰って適切に処分しましょう。施設のゴミ箱は、その施設を利用した際に発生したゴミのみに利用するのがマナーです。
- 騒音・アイドリングは厳禁: 夜間や早朝は特に静かに過ごしましょう。エンジンをかけっぱなしにして冷暖房を使うアイドリングは、騒音や排気ガスで周囲に迷惑をかけるだけでなく、環境負荷も大きいため絶対にやめましょう。
- トイレを綺麗に使う: 公共のトイレは、次に使う人のことを考えて清潔に利用しましょう。備え付けのトイレットペーパー以外のものを流さない、汚したら清掃するなど、基本的なマナーを守ることが、施設の継続的な開放につながります。
- 排水をしない: 食器洗いや歯磨きなどで出た生活排水を、駐車場や周辺の地面にそのまま流すのは環境汚染につながります。携帯用シンクやポリタンクなどを利用し、自宅や適切な処理施設で処理しましょう。
- 長期滞在はしない: 同じ場所に何日も続けて滞在することは、その場所を占有することになり、地域住民や他の利用者の迷惑となります。あくまで一時的な滞在に留めましょう。
- 施設のルールを確認し遵守する: 各施設には独自のルールやお願いが掲示されている場合があります。利用する前に必ず確認し、それに従ってください。
これらのマナーを守ることは、快適で安全な車中泊を自分自身が続けるためにも、そして今後も多くの人が車中泊を楽しめる環境を残していくためにも不可欠です。
まとめ:広島で快適で安全な車中泊旅を
広島県は、瀬戸内海の絶景から山間部の豊かな自然、そして歴史とグルメまで、車中泊で巡るのに本当に魅力的なエリアです。RVパーク、道の駅、オートキャンプ場、温泉施設など、旅の目的やスタイルに合わせて多様なポイントを選ぶことができます。
しかし、自由な車中泊を楽しむためには、場所ごとの特徴やルールを理解し、事前の準備をしっかり行うことが大切です。そして何よりも、地域住民の方々や他の旅行者への配慮を忘れず、今回ご紹介したマナーを守って利用することを強く意識してください。
計画的に、安全に、そしてマナーを遵守して、広島での素晴らしい車中泊の旅を存分に楽しんでください!あなたの旅が、思い出深いものとなることを願っています。